ARCHITECTURE CONCEPT
「豊かさ」の体験価値
暮らしの「豊かさ」とは?
誰もが憧れながらもその定義は曖昧で、求めても現実にカタチにしようとすると難しいのが「豊かさ」。
LeJIAS大橋はウェルビーイングな思想に根ざした、心と身体にここちよく「豊かさ」が体験できる建築と居住空間を創造するため、
近年その重要性が認識され、世界的な目標となっているSGDsや、その指標IWIを設計プロジェクトのベースに据えています。
立地の選択から敷地・配棟計画、ランドスケープデザイン、人の動線や意匠デザインなど、
この建築物に息づく「豊かさ」の体験価値。その意図と想いをご紹介します。
「豊かさ」の本質は、
目に見えないところにあるのかもしれない。
豪華で贅沢な家に住むこと。新しかったり広かったりすること。「豊かさ」と聞いて一般的に想像されるものは貨幣価値や㎡数など、数字に置き換えることができる=目に見える豊かさです。でも実は「豊かさ」の本質は、目に見えないものにあるのでは? それがLeJIAS大橋PROJECTの出発点となりました。
目には見えなくても、満足度や充足度の違いというものは確かに存在するはず。日々の暮らしの中に散りばめられているシーンの質ひとつひとつが、気持ちを安らげてくれたり元気にしてくれたりする一方で、気付かないうちに心や身体にストレスを与える可能性もあると思うのです。
ここで体験する時間や風景という価値。
LeJIAS大橋はその建築、居住空間の設計に、ウェルビーイングな思想に根ざした「豊かさ」を求めています。それは単に品質だとか、アクセスの良さといった機能的な価値だけではなく、ここで過ごすことで体験する時間や風景が、暮らす人の心と身体に働きかける、情緒に訴えかける価値です。日々の暮らしの中で自然に目にしたり、触れたりすることによって、ここちよさを感じたり、愛着や充実感が深められていく、そんな体験価値を創り出していくことを目指しています。
目には見えない大切な要素を評価する指標。
2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されたSDGs(持続可能な開発目標)は、気候変動や資源の保護、健康や福祉など、発展途上国のみならず、先進国が取り組む普遍的な課題を示しています。しかしそれぞれの進捗や達成度を判断するには「みえないものの価値」を測る必要があり、そのために2012年、国連はIWI(包括的な豊かさの指標)を発表しました。
一般的に「豊かさ」を測る指標であるGDP(国内総生産)は、経済規模や成長を表すことはできますが、自然災害や病気などで失われたものを表すことはできません。例えば多くの森林がなくなったり、生物の多様性が損なわれたりすることは現在だけでなく、将来・未来の「豊かさ」にとってもマイナスであるはず。良い環境や健康などを評価する指標として、IWIは今、そしてこれからの時代の暮らし方の指標と言えるものなのです。
自然には人の心や身体に働きかけ、気持ちを和ませたり、体内の調子を整えてくれる効果があります。
特に住まいの中に植物があることで、単にその姿から潤いや清々しさが感じられるだけでなく、
植物から放出される成分によって落ち着きを得たり、癒されたり、季節毎の変化に刺激をもらえたりするのです。
毎日の暮らしの中に自然のある風景をつくる。日常的に植物の癒しに触れる。
LeJIAS大橋はそんな思想をもとに、「豊かさ」を体験する場をクリエイトしています。
「豊かさ」体験創出のこだわり その①
視界と開放感にこだわった
那珂川沿いの角地に立地。
那珂川沿いにあり、周りに高い建物が少ない角地に位置するLeJIAS大橋。川幅は河川敷を含めると100m以上あり、水と緑の風景を臨むことができます。また南側は日赤通りに面し、その先には中学校のグラウンドが位置しており、視界と日照が開放された、ゆとりある環境が確保されています。
「豊かさ」体験創出のこだわり その②
すべての住戸に光と風を届ける
南・東2棟構成の建築。
南側のCITY SIDE RESIDENCEと東側のRIVER SIDE RESIDENCEをL型に配置した2棟構成にすることで、どの住戸にも充分な通風と採光が期待できるランドスケーププランを構築しています。
持続可能な社会のために。真に「豊かな」暮らしのために。
建築・居住空間に何ができるのか?
LANDICでは、環境問題やエネルギー開発など国際的な問題とともに、住宅や都市課題の研究に取り組み、日本だけでなく、世界を舞台にSDGsやIWI、ウェルビーイング推進を牽引する馬奈木氏と連携し、LANDIC×九州大学都市研究センターとコンソーシアムを設立。街、建築、居住空間などが、人々のより豊かで健康的な暮らしに貢献するため、また持続可能な地域と地球環境づくりに貢献するためのアイデアやデザイン研究をスタートさせました。
現在、人々がここちよさや豊かさを感じる「見えないものの価値」の「見える化」、科学技術やゲノム解析などを活用した健康状態の可視化など、世界的にも未開発であったり、充分に検証されていない「暮らしに密接した課題」に取り組んでいます。
九州大学 都市研究センター長・主幹教授・
工学研究院教授
馬奈木 俊介氏MANAGI SYUNSUKE
profile
1975年生まれ。九州大学主幹教授、工学研究院教授、総長補佐。第25期日本学術会議会員及びサステナブル投資小委員会委員長。国連「新国富報告書」代表、国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」代表執筆者、国連「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学・政策プラットフォーム」(IPBES)統括代表執筆者、OECD貿易・環境部会副議長、2018年・世界環境資源経済学会共同議長などを歴任。第16回日本学術振興会賞受賞。主な著作に「新国富論ー新たな経済指標で地方創生」(岩波ブックレット)、「ESG経営の実践」(事業構想大学院大学出版部)、「幸福の測定ーウェルビーイングを理解する」(中央経済社)などがある。
ARCHITECTURE DESIGN CONCEPT
自然のここちよさが
そこにあることを、
意識できる建築。
朝、窓を開けたとき肌に触れる空気に
季節の訪れを感じたり、樹々を通して射し込む太陽の光に
ホッとするような温もりを探したり。
自然だけがもたらしてくれる、他では得られない開放感。
透明感。自由で伸びやかな空気感。
どんなものでも身近に揃う、
利便性の高い都市の中にあっても、ふと、
そんなここちよさを意識する瞬間を大切にしたい。
光や影、緑、水、石や土…この場所が紡いできた
風景を借景としながら、
建物の中にその豊かさを引き込むことで、
当たり前のようで、私たちがいつしか忘れてしまった、
自然本来のここちよさが
五感で感じられる日常が叶えられるのでは?
そしてそんな場所こそが、
これからの時代を生きる都市生活者に必要な住まいのカタチではないかと思うのです。
「豊かさ」体験創出のこだわり その③
庭ではなく、公園でもなく。
都会の中に息づく、
小さな森をつくりだす。
潤い豊かな緑のラインを描き出す通りの街路樹を借景に、陽の光と植物の息吹に抱かれるここちよさを創出したボタニカルラウンジ。2層吹き抜けの高い天井高が、面積以上の開放感を感じさせてくれるこのスペースは、さまざまな生命が息づく森をコンセプトにした空間。大地や樹の根がつくりだす地面の起伏のように、フロアレベルの高低差が設けられ、ベンチの設置方向もランダム。しかし、ある意味不揃いであることが、いつまでもここにとどまっていたくなるような、不思議な安堵感を呼び起こしてくれます。
Botanical Lounge
Lobby Lounge
「豊かさ」体験創出のこだわり その④
都市の中に静寂の時間を演出する。
ボタニカルラウンジが生命を感じさせる「動」の空間とすれば、こちらは時間が止まったような、静寂の中に身を任せる「静」の空間。前者とは対照的に、程よい暗さがつくりだす居心地のよい空気感が、日々の喧騒を忘れさせ、深い安らぎをもたらしてくれます。そのテイストはあくまでもオーセンティック。直に触れなくとも素材の持ち味が手にとるようにイメージできます。日々の暮らしの中で、自分だけの時間に「浸る」という非日常な体験をもたらしてくれることでしょう。
建築 自然 デザイン
光や風を感じること。空や緑の風景があること。
都市の鼓動や息吹が聞こえること。
そのここちよさを建築とデザインに活かすこと。
LeJIAS大橋はその全てを満たし、
この場所でしか成し得なかった暮らしを描き出します。
時を超えても
変わらないもの
時を経てもなお、その輝きを失わないもの。
時代を超えてなお、
その存在感を保ち続ける普遍的なデザイン。
LeJIAS大橋は見せかけの派手さや豪華さではなく、
数十年先にもその価値が揺るぐことのない、
「オーセンティック」を求めたレジデンス。
建築物として、
そして住まいとしての本質に徹したその佇まいに
本物にしかない力強さと確かさが感じられることでしょう。
自然のここちよさを活かしつつ、
クリエイティブな感性を加えた先に
生まれる風景。
市内南北を結ぶ主要幹線である日赤通りと高宮通りが合流する大橋、那珂川のたもとに位置するLeJIAS大橋。存分な開放感を活かし、2棟で構成されるその姿はたっぷりの存在感でありながら、自然の風景と呼吸を合わせるかのように調和し、街の景観に端正なアクセントをプラスしています。
自然を人間の力でコントロールするのではなく、そのここちよさを活かしつつ、クリエイティブな感性を加える、そんな思想が垣間見えるような、ここにしかない風景を描き出す建築物。数十年後にもこの地の風景になくてはならないものを創造すること。そんな思いが込められています。
CITY SIDE RESIDENCE
力強さと繊細さ。規則性の中の変則性。
相反する要素が緻密に絡み合う巧妙なデザイン。
立ち並ぶ街路樹に縁取られた
日赤通り沿いに位置する南棟、CITY SIDE RESIDENCE。
躍動感あふれる都市の景観を望みつつ、目の前には中学校があるため、
その視界は高く、大きく開かれています。
進化を続ける都市の力強いエネルギーを具現化したような
エッジの効いたファサードに、強弱のあるデザインが緻密に絡み合い、アーティスティックな存在感を創出。
さらに街路樹による緑の連続性が加わることで、リズム感のある巧緻な佇まいを描き出しています。
RIVER SIDE RESIDENCE
水面のゆらぎと煌めきをモチーフに、
都市の感性と自然の豊かさを表現した建築。
那珂川の流れと、その潤いを縁取る河川敷を臨む東棟、RIVER SIDE RESIDENCE。
高利便な市街地であることを忘れさせてくれるような圧倒的な開放感と伸びやかさを与えてくれます。
ベージュやブラウンをベースに、ブラックの効かせ方で全体の印象を引き締めることで、
シャープな空気感を損なうことなく、目の前に広がる青や緑と調和させました。
ファサードのランダムなデザインは水面のゆらぎや、それによって描き出される光をモチーフとしたもの。
大らかなこの地の声を聞き、寄り添う景観構築を求めた建築のカタチです。
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